2月1日は映画の日&レディースディ、相方が予めチケットも取ってくれて、映画「恋妻家宮本」を見てきた。最近この映画の宣伝のため、天海氏のテレビ出演も激増。というか、番宣以外でもバラエティーとかどんどん出てね。 


映画「恋妻家宮本」公式サイト」
 ←スピンオフ動画などもあるよ。



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うろ覚えな原作の印象

この映画の原作は、重松清氏の「ファミレス」という作品である。たまたま以前にこの本を読んでいたが、超斜め読み&記憶力のなさであまり内容を覚えていない。ただ冴えないおじさんが数人出てきて、それぞれやっぱり冴えない感じで終わるという感じだったような……。あまりに波のないストーリーで、読了するのに努力を要した気がする。


 
映画では数人いた他のおじさんは割愛された模様。映画を見てたら「あー、なんかこんな話あったなー」とチラホラ記憶が蘇る。ラストの落とし方が、原作とは違っていたような記憶も。どうだったっけ?後半の予定調和的当たり障りない感じ、映画化に当っての大人の事情とか、脚本を書いた遊川氏の内面的事情とかいろいろ邪推してしまう。



粒ぞろいの役者たち

ストーリー的にはなんてことはない映画だが、それぞれの登場人物が丁寧に描かれていて、それを楽しむだけでも十分という気持ち。脇でも実力のある役者がしっかり配置されていて、そういう意味で充実感のある仕上がり。

菅野美穂氏&佐藤二朗氏演じる夫婦がなんだかうちと似てるとか、「偽装の夫婦」でも好演していた工藤阿須加氏とか、「どっかで見たことあるな〜」と思って調べたら元モモクロだった早見あかり氏とか、やっぱり迫力の富士純子氏とか、ただ黙ってるだけで背徳感だたよう奥貫薫氏とか。

私が一番注目したいのは、教師である宮本の教え子「ドン」を演じた浦上晟周氏。「あんな素直な中学生いるか〜?」というのは置いといても、中学生男子のクラスでの立ち位置、自分や親の事情をどう呑み込むのかなど、なかなかデリケートな芝居をしていたと思う。成長期前の男子という感じで、ちょっと制服がダボついているとこも可愛い。良い瞳、良い顔をする素敵な俳優さん。



主役の2人

話は阿部寛氏演じる宮本(夫)の視点で話が進む。妻役の天海氏も一応主役と言えなくもないが、まぁ阿部氏の映画だな。優柔不断で冴えない夫を演じる阿部氏、阿部氏の濃い顔のせいかは分からないが、冴えない感じは良く出てるのにおやじ特有の不潔感はない。コミカルな演出も手伝って、切ない気持ちになることもなく冴えない夫を鑑賞できる。

迎え撃つ?天海氏、化粧っ気のない顔や裸の肩を晒しての古女房役。あまり普通の奥さんを演じることがないので、そういう意味では貴重な役かな?まぁすっぴんでも美しい天海氏のこと、生活感とか疲れた主婦感はなく、こちらもサラッとした味付け。

後半の展開は、「アラフィフ夫婦がもう一度恋をするラブストーリー」という感じだった。もちろんほのかに笑える演出が施されていて、ベタベタ、あまあまではないんだけどね。アラフィフ世代の夫婦者は共感するのかしら?遊川氏がなぜ今この映画を撮ったのか、その辺が良く分からん気はした。

 

相方の不満

見終わって2人で感想を話してたんだけど、相方はなんだか不満顔。どうも「男×女の夫婦であることが価値」「誰かと番うことが幸せ」みたいなメッセージを強く感じたらしい。最後に婚約者と別れた相武紗季氏演じるOLが登場するが、彼女の不幸顔が腑に落ちないとのこと。相方は「誰とも番わない人生だって祝福されるべきでしょ!」って思ったみたい。

私はそこまで神経質にならなくても〜って印象だったけどね。これは「男×女」の夫婦の話だけど、性別を置き換えれば私たちの話にだって成り得る。最後の相武氏の表情だって、大した意味があるようにも思えなかったけど。




まとめ

色んな意味でサラーっと見られて、時々クスッと笑える映画だった。とはいえ「サラッとしてた」とか言いつつ、各所でしっかり泣かされていた私。人まばらだった劇場で、他に泣いてる人はいなかったと思うけど……。当然のように、相方は全く泣いていない。

今までいろいろ問題作?な脚本を書いてきた遊川氏の初監督映画だったが、私としては「物足りない」という印象。あと映画を2、3作撮ったら、面白いものが見られそう〜と思った。今後の作品に期待だな。





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