先日相方が、LGBT当事者の友人F氏による「アウティング」に当たるような事態に遭遇した。F氏は自分の言動をとくに問題視しておらず、何が悪いのか指摘してもすぐには分かってもらえなかった。そう、こういう認識のズレが怖いのだ。

深刻な事態にはならなかったが、とりあえずF氏への怒りが湧く。「アウティング」はカミングアウトされた理解の足らない非当事者だけがするものではない。むしろ注意すべきは「自分とは感覚が違うLGBT関係者」。



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今回の事態

F氏が情報漏洩した先は、相方が会ったことのないLGBT関係者X氏。X氏と相方が直接会う機会があるのに気づいたF氏は、ただ「自分の友人」という言い方で相方のことをX氏に話したらしい。ご丁寧に相方の方にも、こちらははっきりとLGBT関係者としてX氏の情報を流している。

ただ「友人」と聞かされても、聞いた方は「オープンリーLGBTなF氏の友人とはどういう友人?」と思うわけで。結局直接顔を合わせたX氏と相方は、互いに戸惑いながら探り合いの会話をすることとなる。ふたりとも自分ことをはっきりとLGBT関係者だとは言わなかったらしいが、まぁ限りなくグレーな印象は残るよね。

後日こちらサイドからは、F氏にきつくお灸をすえる。F氏は「2人が仲良くなればいいと思って」とかふざけたことを言ってたけど、LGBT関係者同士だからって仲良くする必要もないし、気が合うとは限らないでしょ!(似たようなくだりがBL漫画「何食べ」にもあったな)




何が不快だったのか?
 
相手がLGBT関係者かどうかに関わらず、こちらの個人的事情(それも差別につながるような機密度の高い情報)を勝手に漏洩すること自体がまず問題なのは間違いない。まして直接会ったこともない人なんて、相手がどういう人柄なのかも分からないので、より恐怖である。

F氏自身は全方位的にオープンな状態で生きているので、その辺の情報管理の機微が分からないようだ。私もまぁまぁオープンな人なのでちょっとそういうところあるけど、LGBTに関する情報が取り扱い注意ってくらいは分かっている。水はどこから漏れるかは分からないからね。

しかしこういうことって、LGBT当事者だとかそういう情報だから問題というのでもないのでは?と気づく。怒りの瞬発力のない相方の代わりに私がF氏にお灸をすえたのだが、相方はその後もモヤモヤしてる様子で「何が嫌だったのかな〜」と考えていた。

そう、結局「個人的に親しい人、信頼に足ると思えた人」にだけ伝えたと思っていた個人的事情を、他人に勝手に話されることが不快なのだ。その内容は「LGBT当事者である」なんていう深刻なものでも、「趣味で〜をしてる」という大したことないように思えるものでも関係ないのだ。




人間性が測られる?
 
「人の口に戸は立てられぬ」であるから、他の人に話して欲しくないことは誰にも言わないのが一番である。しかし自分のことを何にも話さずして、人と仲良くなるのは難しい。相手によって加減しながら、それなりに個人的事情を話すのが普通の人付き合いである。

当人がいないところでその人の話をすることを「噂する」というが、こういう行動は基本的にはあまり上品な行動とは言えない。共通の知り合いの間で話題に上るということもあるだろうが、それが悪口だとしたらあまりいただけない。

 当人がいないところでその人についての情報をどう扱うかで、話し手の人間性が測られる気がする。付き合っていて気持ちの良い人というのは、あまり人の噂話をしないし、ましてあからさまに他人の悪口など言わないものである。

悪口ではなくても、当人が他人に話す意思があるか分からない個人的事情を漏洩するのは、止した方が相手と自分のためである。……なんか掴み所のない人生相談の回答みたいになってしまったな。 




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