うどん県の誇る私鉄「ことでん」、時々面白い企画をするので鉄道ファンには知られた存在かと思う。レトロ車両運行時など、たまに撮り鉄の方を見かけることもある。

私たちはマスコットキャラ「ことちゃんファミリー」のファンであり、もちろん電車やバスにも日々お世話になってるわけだが……こんな大事なこと知らなかった。なんとことでんが舞台のミステリーが書かれていたのだ!

琴電殺人事件
西村 京太郎
新潮社
2017-01-20

↑トラベルミステリーといえばこの人、西村京太郎氏!表紙にはレトロ車両と琴平の金丸座が!





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ことでんと金丸座

この作品の舞台はことでんの車両、駅と、琴平の芝居小屋金丸座である。登場人物はいつもの捜査一課のメンバー、そして歌舞伎役者たち。歌舞伎と金丸座といえば、「春のこんぴら大歌舞伎」である。こんぴら歌舞伎に出演する歌舞伎役者に関係する事件が起き、十津川警部とカメさんが香川にやってくるのだ〜。

作品冒頭でことでんのことを詳しく説明してくれているし、金丸座の貴重さ加減もちゃんと書いてくれているのが、県民として嬉しい。ことでんの車両も話に出てくる駅(滝宮駅とか仏生山駅とか)も馴染みのある場所、こんぴら歌舞伎にも一度だけと行ったことがあるので、リアルな情景を思い浮かべつつ読み進めることができた。

「古典の演目を急遽新作に差し替える」というくだりには「それは無理があるのでは……?」と思ったけど、そこらへんはお話なのでね。その新作、日本でライト兄弟より早く飛行機を構想した人物が主人公のお話(そうなんだ!)なのだが、さらに二宮忠八氏が四国(愛媛)出身だというのだ(へ〜)。二宮氏について調べてみたら、記念館は香川県内、琴平からJRで一駅のところにあるじゃない。

「二宮忠八飛行館HP」←道の駅「空の夢もみの木パーク」内にあるらしい。



久しぶりの西村京太郎作品

子供の頃は家に「赤川次郎」「西村京太郎」「内田康夫」などのミステリーの巨匠たちの本が大量にあったので、当然のごとくそれらを読んで過ごしていた。大人になってからはあまり読まなくなったので、久しぶりと言える西村京太郎作品だった。

久しぶりに読んで思うのは……この方、こんなにまどろっこしい描写をする方だったかしら?ということ。ミステリーの常として会話文がたくさん出てくるのだが、登場人物に同じ話を繰り返しさせている箇所が目に付く。うーん、繰り返す必要性がわからん。

あとは、子供の頃には感じなかった「現実的じゃないご都合主義」を時々感じてしまう。 私がちゃんと作品を読めてないせいかもだけど、「そんな理由で殺すの?」とか「十津川さん、そんなことする?」とか。子供の頃はもっと緻密な作品を書く印象だったけどな……。



ご当地作品、楽しいね

地方都市に住んでいると、馴染みのある場所がフィクション作品に登場するということ自体が貴重である。自分の知っている場所が出てくるだけで楽しい〜。これをきっかけに、他にもご当地作品がないか探して読んでみるのもいいなと思った。



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