嵐を呼ぶ女、我が相方。相方が参加するイベントは、その期待度が大きいほどに雨が降る。昨年も地元で初めてビアフェス開催という日に台風がやってきた(2日開催が1日は中止に)。

そして、今週末の横浜……どうなるのよ。 予報が出た日から1日経って、少し進路が東にずれた。このままもっと東にずれて、上陸しなければいいのに!



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三浦しをん氏の作品

三浦しをん氏のファンなので、新刊が出れば読むようにしている。三浦氏は時々BL風味のある作品を書かれることもある。そういう作風の人って多くないので、BL好きの私としてはそこも好きポイント。

今回読んだ作品は、内容は知らずに読み始めたら、なんと女性同士の恋愛の話だった。百合!

ののはな通信
三浦 しをん
KADOKAWA
2018-05-26


女子校で知り合った「のの」と「はな」。二人が互いに送りあった手紙(メール)の往復書簡の形式で話が進む。時代設定は私より少し先輩、物語は高校生当時、大学生時代、その後時を経て四十路頃と、長きに渡る。年齢設定なんかを含めて親近感の湧く設定。


自分を見てるようで

一般家庭出身で頭が良いのの、お嬢様なお育ちで天真爛漫なはな。 先に好きになったのはのので、はなは告白を受けてののを好きだと思うようになる。

付き合い、いろいろあってはなから別れる。時を経て友達としての付き合いを再開し、また別れがあって、長い時を超えてまた再会する。別れても互いにずっと惹かれる気持ちを持ったまま、別々の人生を歩むのだが、別れた後のはなの態度が昔の自分を見るようで辛い。

ののが犯した失敗を許すことができず、はなから別れを告げた。しばらく経って連絡を取るようになると、はなは自分に彼氏がいるのに、ののにも思わせぶりな態度をとる。付き合ってるかどうかは関係なく、いつまでもののに愛されてると疑わないその態度、傲慢さ。あぁ、私も昔こんなことしてたわ。



どうして男性が出てくるのさ!

世の中は女ばかりじゃないので、物語の中に男性が登場するのは仕方ない。だけどさ〜、女性同士で愛し合ったけど、結局片方は男性と結婚して「普通の」人生を歩むわ、というのはやめて欲しかった……。作品を読めば、そんなお手軽な話じゃないのは分かるのだけど、やっぱり「あーあ」って思う。

はなは外交官の家に生まれたという出自もあり、自分も外交官の妻として海外で暮らす身となる(その結婚のくだりも、自分で夢をかなえるのじゃなく他者に依存する発想も、昔の自分のよう……)。ののは学生時代に女性との出会いと別れがあり、その後は特筆する恋もなく猫との静かな暮らしに入る。外交官の妻の話は、知らない世界なだけにとても興味深かったな〜。



また震災か……

暮らしていた国が内戦状態となり、帰国する夫と別れて現地のために働くことを決めるはな。最後は連絡をとるすべもなく、ののがいっっぽう的に綴る手紙が続く。日本では東日本の震災が起こり、縁のある人のために動こうとするのの。

東日本の震災以降、時々この震災が盛り込まれた作品を見るけど、その度に「なんだかなー」と思う。書かれてる方にはきちんとした思いがあるとは思うのだけど、どうも震災を扱うことで手っ取り早くヒューマンドラマを作ってしまってると感じてしまう。これは多分私の感受性の問題。

というわけで、女同士の幸せな恋愛ドラマが描かれる日はいつくるのだろうか?

マラケシュ心中 (講談社文庫)
中山 可穂
講談社
2005-05-13

↑海外の描写ではこの作品を思い出す。女性同士の恋愛といえば中山氏だけど、決して幸せな恋愛を描いてるわけじゃないしな〜。そして女性同士の恋愛を描く作家がもっともっといてもいいと思うのよね。



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